肝炎

自己免疫性肝疾患

自己免疫性肝疾患|いしい内科・糖尿病クリニック

自己免疫性肝疾患|いしい内科・糖尿病クリニック|岩手県盛岡市

いしい内科・糖尿病クリニックでは、自己免疫性肝疾患の検査・治療を積極的に行っています。

自己免疫性肝炎

自己免疫性肝炎(Autoimmune hepatitis: AIH)は、細菌やウイルスなどの異物を排除するはずの「免疫」の異常によって、自分自身の肝臓を誤って攻撃してしまうことによって発症します。

いつでも誰でもかかる可能性がありますが、一般的に中年女性に多い傾向にあります。
急激に悪くなるケースや軽症で済むケースなどがあります。
ただし肝臓がんの発生リスクは少ない疾患です。

まず血液検査によって抗核抗体やIgG高値がないかを調べます。必要な場合は、肝生検という組織検査で確定診断をすることもあります。

自己免疫性肝炎の治療は、副腎皮質ステロイドを用いて治療します。治療開始の頃は、少し多めにステロイドを飲んでいただきますが、肝炎がおさまる様子を確認しながら、少しずつ量を減らしていきます。ウルソという薬を一緒に飲んでいただくことも多いです。

肝炎が落ち着いた状態を維持するために、少量のステロイドを続けていただくことが多いです。

自己免疫性肝炎の診断基準

1. 自己免疫性肝炎以外の肝臓疾患ではないこと
2. 血液検査の「抗核抗体」あるいは「抗平滑筋抗体」が陽性
3. IgG高値(>基準上限値1.1倍)
4. 病理組織検査で肝炎像がみられる
5. 副腎皮質ステロイドが著効する

原発性胆汁性胆管炎

原発性胆汁性胆管炎(Primary billiary cholangitis: PBC)も自己免疫性肝炎と同様、自分の免疫細胞が肝内胆管細胞を破壊する免疫暴走で、難病指定されています。原因不明で、女性に多い傾向にありますが、最近では男性でも増加傾向にあります。
甲状腺の病気や、目や口の渇きなどを合併することがあります。

原発性胆汁性胆管炎|いしい内科・糖尿病クリニック

検診でたまたま肝機能異常、特にγGTP高値を指摘されて発見されることが多いです。
通常は飲酒や薬や脂肪肝でγGTPが上昇しますが、これらに該当しないのに高数値が出ている場合には原発性胆汁性胆管炎を疑う必要があります。
そのため、検査結果をめぐって「飲酒をしている、していない」で患者さんと医師が押し問答になることもありますが、これにはそういった疾患の特徴があるからです。

まず血液検査によって抗ミトコンドリア抗体やIgMを調べ、必要な場合は肝生検で確定診断します。

自覚症状として、以前は皮膚のかゆみを訴える方が多かったのですが、最近は検診などで早期発見が増えたため、無症状・無自覚のうちに診断を受ける方が大半となっています。
そして早期に治療できるようになったことで、ほとんどが予後良好となっています。しかしまれに進行性の場合は肝硬変や肝不全となり、肝移植をしないと重篤な状態となってしまうケースもあるため、注意が必要です。

☞肝臓病のかゆみの治療について、詳しくはこちら

 

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